第241球「翼の折れた背番号6」(2006.4.10)

 久々に休日のない生活を送っている。朝から晩まで仕事漬け。休日出勤の回数も激増という有様だ。仕事があるだけまだマシじゃないか、仕事柄年度末は忙しいんだ、という意見もあるが、野球のできない生活というのは俺にとって大きなダメージを与えているものなのだ。こんなに辛いもんだとは・・・。

 平凡な日常において、ちょっとしたフックというかちょっとした刺激というものが、意外と大事になってくる。平日多忙であれば多忙であるほど、その重みというものは大きくなっていく。自分ではなかなか気付かなかったのだが、俺が何故野球したいのか、グラウンドに立ちたいのか、シャカリキになって休日時間を作ろうとしていたのか、やっとわかったような気がする。それはまるで、なくなってみて初めて気付く「小さな幸せ」のようなものだったのだ。

 今年の冬は例年以上に走りこみを行い、見た目はあまり変わらないけど、ダイエットにも成功(?)した。昨年の恨み晴らしてくれよう!と意気込んでいたのだが・・・。早く復帰したいなぁ、と思う今日この頃である。

 同じような境遇にある諸兄もきっと多いことだろうと思う。今の実情を嘆くよりも、早くその状況を乗り越えて、またグラウンドで会おう。できるだけ早く、できるだけ長く。そしてできるだけ良い休日を過ごそう。前を向かねばグラウンドへはたどり着けない。一歩一歩進まねば次のステップへは進めない。それは仕事とプライベートの切り分けでも同じことだ。「土日でやればいいや」と割り切るのは簡単だ。そこを自分の休日のために、そしてTWINSのために、ぐっと堪えようではないか。堪えるだけの価値はTWINSにまだあるはずなのだから。自分の生活にフックと、刺激を与えてくれるのだから。

 折れた翼でも前に進もう、折れた翼でも全力でプレーしよう。家で眠りこける時間は終わった。グラウンドで歓喜の時間を、至福の瞬間を。