第209球「振り返り」(2005.5.9)

 試合をする以上、試合内容はさておき、勝つか負けるかどちらかの結果が下る。チャレンジマッチやリーグ戦だと引き分けというのもあるのだろうが、状況に応じて勝ちに等しい引き分け、と負けに等しい引き分けが存在する。それなりに高いレベルの大会に参加している以上、常に勝ち続けることは至難の業であり、むしろ非現実的な話なのだ。

 特に負け試合においては、戦犯探しをするのはあまり得策ではないように思える。そもそもパーフェクトなパフォーマンスを望むこと自体無理な話であり、その中でベストプレーをしてくれさえすればOKだからだ。ただ、なぜ負けたのか、なぜ勝てなかったのか、キーポイントになったプレーはどのプレーなのか、を今一度冷静に振り返ることはやはり必要だなぁ、と感じている。それくらい負ける時は同じことを繰り返していると思わざるを得ない。「冷静に」見ることがこの営みの肝の部分だ。

 だからこそ、試合の数日後に有る程度の意見交換をしていくべきなのではないか、という思いがある。冷静に自分のプレー・他者のプレーを見つめることが出来る状況で、なおかつそれを忘れないうちに考える時間というものが、我々には必要だ。そして、参加した選手が色々なポイントを出し合って、気付いて、修正して、次の試合に臨む。このPDCAが今後必要になってくるだろう。采配面や戦い方の面において、非常に有益な意見が出てくることを願わずにはいられない。

 最初はばらばらの意見がでるだろう。その意見を少しずつ濾過していって、最終的には一つの一致した意見にまとまる試合が出来ればいいなぁ、と思う。これも一つの意思統一なのではなかろうか。守備の連携をゲームノックで意思統一することが大事、というのはこのコラムでも散々書いてきたが、試合所見についても、同じくらい大切なものだ、と思うのだ。飲み会で意見を戦わせるのもいいが、あくまでここは冷静に(笑)。試合を直視して何かを学び、またチームとして成熟してゆけばいいと思う。

 ということで、主将としても何らかのアクションをしていこうと考えていますので、諸兄もご協力よろしくお願いいたします。