第186球「骨」(2004.11.4)

 秋の天皇賞を見てふと思った。今年の秋の天皇賞は一番人気のゼンノロブロイが快勝し、二着には人気薄のダンスインザムードが入り、結構な配当になった。俺は馬券こそ購入していなかったものの、興味深くそのレースをテレビ観戦していた。走るのはサラブレッドだ。一生懸命走った馬を褒めるべき、というのはわかる。が、大レースの時期だけ日本にやってくる外国人騎手が上位を占めた今回のレースは正直面白くない。

 騎手だって実力があればこそ、というのはまさに正論である。ペリエもルメールも海外を股に架けるトップジョッキーだ。そういう技術を持った者に夢を託すべく馬券を買う競馬ファンも多いだろう。腹立たしいのは、その他有力馬を操った日本人騎手が、ほぼ何の見せ場もなく、先行逃げ切りをいとも容易く許してしまったことだ。

 俺は「悔しい」そういう想いは具現化することによって「執念」に転じることができる、と思っている。天皇賞という大舞台に出るために、どれだけの努力を重ねてきたことか、そして、その想いをどれだけ手綱に込めていたのか、そして、夢破れて一敗地に塗れることになり、どれだけ悔しい思いをしているのか、俺はそれをレースで問いたい。今、それに応えることのできる(俺に伝わってくる)騎手は限りなく少ない。そういう輩を俺は「骨」のある奴だ、と評している。そしてそういう騎手(輩)を俺は待っている。前にも似たようなことをコラムに書いたかもしれないが、これが俺が馬券から遠ざかった理由だ。それは残念ながら今なお変わることがない。

 TWINSも今年は苦戦が続いてきた。みんな悔しい思いをしていることと思う。大事なのは、ここからその悔しさをどう試合につなげるか、勝利につなげるか、にある。この冬は「悔しさ」を「執念」にまで繋げていきたい、と思っている。課題は人それぞれだけど、基本は一年間戦える体力の維持になると思っている。加えて野球そのものの勉強。シーズンオフだってどっぷり野球に浸かりたい。やればできるの?勝てるの?と聞かれてしまうと、それはそれでプレッシャーになってしまうんだけど、やれば何か変わると思います。この冬一緒にやります?諸兄。「骨」作りませんか?。