第179球「お江戸」(2004.9.6)

 遅ればせながら報告(?)になるが、実は俺6月に転勤した。前は新宿に勤務していたのだが、今回の勤務地は竹橋になり、管轄するエリアは銀座・日本橋・新橋・大手町あたりになった。似合うんだか、似合わないんだか判断に困るところではある。

 いわゆる現場に戻ってきたので、何だかんだ地元に密着したイベントなどにも参加させられるのであるが、夏休みも終わる8月末に、中央区の盆踊り大会に参加させられた。揃いの浴衣も着せられて、振り付けまで練習させられた・・・。ああ、現場。盆踊りというと、保存会だか愛好会のおばちゃんが淡々とやぐらの上で踊り、俺達は屋台に直行!なんてイメージしかなかったのだが・・・。

 「日本一の盆踊り大会」と銘打つこの大会は、広いグラウンドをまるまる確保し、ど真ん中に高いやぐらが組まれていた。さて、大会が始まると同時に、俺は目を疑った。同好会のおばちゃんはさておき、やぐらの周りには、盆踊り好きの方々が集い、自然と円ができて、みんなで踊りだしているではないか。その円も幾重にも幾重にも重なり・・・。踊りを知っている人だけではない。やぐらを見ながら見よう見まねで踊っている方も多数。ただ、共通しているのは、この楽しい雰囲気に自分も加わりたい!という想い。そしてそういう想いを自然と受け止められるこの場のなんとも言えない雰囲気を感じていることだった。

 踊り終わりふと思い出したのは、大井海浜公園球場や滝が原球場、大宮健保球場、多摩川緑地球場といった、たくさんのグラウンドを持つ野球施設だった。みっちり野球をするなら、やはり専用球場なのだろうが、みんなが思い思いに野球を楽しむあの雰囲気は、やはり大きな魅力である。それが幾重にも幾重にも重なる草野球の「円」は、まさに盆踊りの「円」と同質のものであった。そんなことに気付いたのだ。

 早くあの「円」の中に加わりたい。また、できるだけ長く、その「円」の中に残っていたい。いまさらながらそんなことを感じた盆踊りだった。来年もまた参加しよう。最後に一つわかったのは、意外と盆踊り重労働です。筋肉痛になりました、ワタクシ。もっと野球で鍛えないといかんなぁ。