第174球「最強?最高?」(2004.7.16)

 ひょんなことから、日本代表vsキューバ代表の試合を見る機会に恵まれ、東京ドームに行ってきた。某読売ジャイアンツのようにガツガツ長打攻勢で点を取るキューバと、オールプロでありながらコツコツ一点ずつ積み重ねていく日本代表が対照的で、とても面白かった。走塁ミスも多く結局は5-6で日本代表は敗れてしまったのだが、「ひょっとしたら本番ではイケるかも・・」という期待を抱かせる内容だった。

 俺が「イケる」と感じたのは、「チームとしてのコンセンサス」を強く感じたからに他ならない。普段はプロとしての野球を実践している選手達が、それこそ「FOR THE FLAG」の精神で戦ったらこうなります、という見本のようなチーム構成であり、その意識統一が図られていたからだ。ランナーが出たらきっちりランナーを進めてチャンスを拡げて・・・という地味な作業に没頭していた、とさえ感じることもあった。

 正直地味なメンバーだと思う。もっと実力のある選手はたくさんいるし、個人的にも見てみたい選手もたくさんいる。従来騒がれていた「ドリームチーム」とはかなりかけ離れたチーム構成なのかもしれない。ただ、「名」より「身」と「心」を取ったのだ、ということを十分感じさせる選手達であり、ゲーム内容であったことだけは、間違いないと思う。

 だからこそ、本番ではぜひ最高の結果を残してほしいなぁ、と思わずにはいられない。なぜならば、我々も草野球でこそあれ、そういう野球チームを目指しているからだ。日本代表は我々の最高のチームだ。だからこそ、その正しさ、素晴らしさを最高の舞台で証明してほしい。それは野球人一人一人の証明でもあるからだ。諸手を挙げて応援します。日本代表。

 たった一点物足りなく感じたのは、やはり「彼」がいないこと。やはり「彼」は神様なのだろうか・・・。