第172球「予言者達の唄」(2004.6.28)

 毎年の営みなのだが、この時期になると高校野球大会優勝校予想大会を開催している。春のセンバツも開催しているので、今回で第11回大会を数える由緒正しき予想大会だ(?)。

 今回は夏の大会なので、二つのステージから成り立っている。一つ目は全国49代表予想。北北海道から沖縄まで49代表をすべて予想する、というもの。二つ目は全国大会の全48試合の完全予想大会だ。というわけで、俺は高校野球が佳境に入るお盆の期間はおちおち休んでもいられないのだ(笑)。ルールは至極シンプルなのだが、これを実際にやろうとなるとかなりの労力が必要だ。参加間もない方の予想を見た古参参加者は、「まだまだ甘いね」などとコメントしているとかいないとか。

 「参加費もありません。商品もありません。賭するものは己のプライドのみ」をキャッチフレーズに開催しているにも関わらず、そのフレーズに心奪われて毎回せっせと参加してくれる方もいる。やはり「プライドを賭けろ」という件(くだり)は、昨今の野球人の心をかくもくすぐるものなのだろうか。大会運営側としてはまさにしてやったりの心境だ。
今回も10名強ほどの参加者の下で無事開催できそうだ。

 この予想を並べてみると、その参加者たちの高校野球への愛情がそれぞれ感じられてとても面白い。そしてその参加者たちの性格や心意気みたいなものも合わせてよーく伝わってくる。古豪・名門好きもいれば、誰も知らないような大穴高校を燦然と指名するのもいれば、単に思いいれで予想したり、自分の母校を推してみたり・・・。ただ、共通していえるのは、下馬評でもっとも強いといわれるような高校を49校列挙してくるような参加者は一人もいない、ということ。そこが面白い。そこがこれを開催する意味だ。それこそがプライドだ。

 ほぼ一ヵ月後。答えは出てくる。10数名の予言者達の唄はどの唄が最高のエンディングを迎えるのであろうか。誰が勝ったか・・・それは参加者のみが知ることにしたい。そして優勝者を心から讃えたいと思うのだ。

 興味がある諸兄がいらっしゃいましたらご一報を。