第167球「センターライン」(2004.5.13)

 もともと俺は便利屋である。リトルリーグ時代は内野手を、シニアリーグから高校野球までは外野手を、大学の同好会野球では内野手と投手を。そしてなぜか今は内野手と捕手を(笑)。ほぼ全てのポジションを多かれ少なかれ経験している。草野球チームの監督としてこれほど使いやすい選手はいないだろう(?)。

 固定したメンバーが参加できない草野球チームにおいては、そういうユーティリティプレイヤーが何人かいると非常に助かる。選手の参加状況に応じて弱い部分にその選手を置くことで、チームとして有益この上ない。しかも選手起用も円滑に行くことが多いので、俺はここしか守れない、という選手よりも確実に出場機会は増えてくると思う。

 ただし、チームのセンターラインはできるだけ固定した選手起用をしていきたいなぁ、というのもまた事実である。センターから捕手に至る一本のラインは強固なものにしておく必要がある。彼らが崩れるのはイコールチームが崩れることを意味するからだ。難しいのは、誰をそのラインに据えるのか、という問題である。それなりの信頼感や説得力が必要になってくるのは言うまでもないのだが、単に実力だけでは推し量れない部分(例えば出席率や、参加意識、その他諸々の要素)もあって、簡単に割り切れないものである。

 何がベストな選手起用なのか、答えは永久に見つからないのだが、強いて言えばセンターラインを守りたくば、自分自身でその信頼感や説得力を掴み取る、というのは一つの方法論だとは思う。その意識を汲み取ることも、俺に求められる大事な能力だと思う。

 ベストな布陣というものは秋の大一番に向けて一年間かけてじっくり見出していくものだと俺は思っている。だから今は色々試すこともあれば、動かすこともあるだろう。強固であるべきセンターラインだって同じことだ。これから夏を越え、秋を迎えることで何がどう動いているかわからない。誰がどう守っているかもわからないのだ。

 センターライン・・・狙うならその意識で取り組んでいきましょう。確実にその想いを受け止める主将でありたいと思っています。