第108球「チームを引っ張るのは誰か」(2003.2.16)

 「チームを引っ張る」・・・。簡単そうに見えて、実は非常に難しいこの問題は、どのチームでも多かれ少なかれ抱えるものではないだろうか。たとえチーム運営がうまくいっているチームであっても、だ。

 否定するわけではないが、俺はいわゆるワンマンチームには所属しようとは思わない。もちろん自分がワンマンになってチームを取り仕切っていこうという気もない。ただ、どうやってチームを引っ張っていこうか、という意識はいつもある。打席に入っている時も守備についている時もこのコラムを書いている時でさえ、そのことを考えることはある。

 誰がチームを引っ張るのか。それは肩書きではない。監督でも、主将でも、GMでもない。また、たった一人で背負い込むことでもない。それは「チームがピンチの時にメンバーが誰を見るのか」で決まるのだ、と考えている。そして、その視線に耐えられる者が、初めて「チームを引っ張る」ことが出来うる者なのだ、と思う。つまり、誰がチームを引っ張るのか、それはまさにチームが決めることなのだ。そうすることでチームの目指す方向性は固まっていくのだ。

 「佇まい」TWINSの諸兄が好む言葉だ。それは「チームを引っ張る者」の姿そのものだからだ。そんなに格好つけるもんでもないのだろうが、やはり「佇まい」を意識せざるを得ない。一応首脳陣の一人ですし。今年はさらに相手チームからのマークもきつくなるだろう。そして、TWINSからの視線もより強く感じることになるかもしれない。個人的に今年の一番の敵は、そういう「視線」にあると思う。俺なりに「チームを引っ張る」ことが出来るだろうか。そういうプレッシャーに押しつぶされないように頑張ります。俺なりの「佇まい」をもって。

 「どう引っ張るか」という「形」こそ違えども、そう思ってくれるTWINS諸兄が多くいることを切に望んでいます。